症例集
叢生(子ども)K.U様(I期治療のみ)
装置:拡大床、前歯にマルチブラケット
主訴:歯ならび、咬み合わせ
診断名:叢生(上顎中切歯翼状捻転を伴う)
初診年令:8歳9ヶ月
■治療前説明
上の前歯がねじれています。自然に治ることは期待できません。下顎が咬み込んだ時に上下の歯の先端がぶつかるので、歯がすり減ったり、欠ける可能性があります。また、下顎が後ろに逃げ出っ歯になることもあります。といって前歯を並べるにはスペースが足りません。そこでまず、拡大床を入れて上顎を拡くします。それから上の前歯にブラケットを付け、ワイヤーを入れてねじれを治します。
■治療後説明
歯を並べるスペースが確保され、きれいに並びました。前歯が欠けたりすり減ったりする前に処置できました。
治療期間:1年2ヶ月
費用:37万円
叢生(大人)R.O様
装置:プレート(移動用ネジつき)、ナンスのホールディングアーチ、マルチブラケット
主訴:歯ならび
診断名:叢生
初診年令:26歳3ヶ月
■治療前説明
叢生がかなりきつい状態です。歯が大きく見た目も考えて抜歯ケースとしました。上の左奥歯が前に出すぎています。それをネジ付きプレートで下げてスペースを作ります。その後マルチブラケットを使用、上下の小臼歯を2本ずつ抜歯しました。
■治療後説明
見た目も感じよく、きれいに並びました。
治療期間:第二大臼歯後方移動に約9ヶ月、その後マルチブラケットで2年半
費用:81万円
上顎前突、過蓋咬合(子ども)非抜歯 A.K様(I期・II期治療終了)
装置:フレンケル、マルチブラケット
主訴:歯ならび、顎の位置
診断名:上顎前突、過蓋咬合
初診年令:9歳1ヶ月
■治療前説明
分析結果から下顎の位置、大きさに問題がありました。フレンケル装置で下顎の成長促進、位置を調整し、上下の顎を良い関係にしてから、観察を経てII期治療でマルチブラケットを使用しました。
■治療後説明
咬み合わせが浅くなりきれいに並びました。
治療期間:I期に1年、永久歯が揃うのを待ってII期に1年3ヶ月
費用:約85万円
反対咬合(子ども)非抜歯 M.T様(I期・II期治療終了)
装置:プロトラクター、マルチブラケット
主訴:上下の歯の咬み合わせが逆なので治したい
診断名:反対咬合
初診年令:10歳1ヶ月
■治療前説明
顎の骨格バランスに問題があるので、できるだけ早期に治療に入りたいケースです。成長期の上顎骨をできるだけ成長促進するため、外側からの装置を家で使い、顎の骨格の条件を良くしてから咬み合わせを作ります。第二大臼歯を待って大人の矯正の段階に入ります。
■治療後説明
見違えるようにきれいになりました。
治療期間:I期に1年(反対咬合が治るまで4ヶ月)、永久歯が揃うのを待ってII期に1年9ヶ月
費用:I期約40万、II期約43万
反対咬合(大人)抜歯ケース W.S様
装置:マルチブラケット
主訴:反対咬合
診断名:反対咬合
初診年令:15歳6ヶ月
■治療前説明
骨格性の反対咬合です。外科手術併用にならない限界のケースでしょう。下顎の小臼歯を2本抜歯して治療しました。
■治療後説明
スペースを閉じるのにやや苦労しましたがきれいに治りました。
治療期間:3年6ヶ月
費用:約82万円
上顎前突、叢生(子ども)非抜歯 R.M様(I期・II期治療終了)
装置:QH(クォードヘリックス)、ヘッドギア、マルチブラケット
主訴:前歯のガタガタ
診断名:叢生、上顎前突
初診年令:11歳10ヶ月
■治療前説明
小学校高学年で来院されました。歯は大きめ、八重歯。顎の骨の大きさは普通、歯を抜きたくない、とのご希望でした。検討の結果、QHで上顎を拡げ、ヘッドギアで大臼歯を後ろに下げました。観察を経てマルチブラケットを使用しました。
■治療後説明
大臼歯の後方移動量はほぼ十分です。きれいに並びました。
治療期間:I期に1年6ヶ月、永久歯が揃うのを待ってII期に1年7ヶ月
費用:約78万円
上顎前突(大人)抜歯ケース S.O様
装置:プレート(移動用ネジつき)、マルチブラケット
主訴:出っ歯、八重歯を治したい
診断名:上顎前突、叢生
初診年令:24歳4ヶ月
■治療前説明
上顎前突の程度が強く難しいケースです。単純に上の小臼歯を抜いただけでは良い結果が得られません。上顎の大臼歯をまず後方に下げ、それから上の小臼歯を抜歯して治療しました。
■治療後説明
咬み合わせが浅くなり良い結果が得られました。
治療期間:大臼歯の後方移動に1年4ヶ月、その後マルチブラケットで3年6ヶ月
費用:約89万円
開咬(子ども)M.K様(I期治療のみ)
装置:タングクリブ、ヘッドギア
主訴:前歯の咬み合わせが開いている
診断名:開咬、上顎前突
初診年令:8歳10ヶ月
■治療前説明
前歯と側方が開いています。重度ではないですが開咬です。タングクリブを装着し開咬を改善します。その後前歯を揃えて、上の第一大臼歯を後方に移動します。ただし歯がかなり大きいため全ての歯が並ぶかはまだわかりません。
■治療後説明
I期終了時。犬歯が萌出完了したら再検討してII期治療を考えます。
治療期間:1年6ヶ月
費用:約39万円
開咬、叢生(大人)抜歯ケース A.N様
装置:QH(クォードヘリックス)、マルチブラケット
主訴:咬み合わせ
診断名:開咬、叢生
初診年令:16歳6ヶ月
■治療前説明
下顎骨が大きめ、かつ左にずれています。歯は大きい。抜歯治療が適当と考えられます。QHで上顎を拡大しマルチブラケットを装着します。
■治療後説明
外した時点でわずかなずれは見られますが、良好な終了です。
治療期間:3年4ヶ月
費用:約84万円
空隙歯列弓、上顎前突(子ども)非抜歯 M.Y様(I期・II期治療終了)
装置:拡大床、マルチブラケット
主訴:出っ歯
診断名:上顎前突、空隙歯列弓
初診年令:12歳8ヶ月
■治療前説明
上顎の前歯の空きと出っ歯。出っ歯を治しながら前歯の隙間を閉じます。まず拡大ネジ付きプレートを入れ、上顎拡大と同時にした顎を前進させ、出っ歯を治します。その後マルチブラケットで前歯の隙間を徐々に閉じていきます。
■治療後説明
良好な終了です。
治療期間:I期10ヶ月、II期2年9ヶ月
費用:約86万円
空隙歯列弓、反対咬合(大人)非抜歯 Y.N様
装置:マルチブラケット
主訴:歯の咬み合わせ、下の歯の感じ
診断名:反対咬合、空隙歯列
初診年令:42歳
■治療前説明
歯が小さめでスペースが空いています。スペースをていねいに詰めていけば、反対咬合も治りそうです。マルチブラケットで治療します。
■治療後説明
良好な終了です。以後は保定が重要です。
治療期間:2年2ヶ月
費用:約75万円
矯正歯科治療に伴う一般的なリスクや副作用について
- 最初は矯正装置による不快感、痛み等があります。数日間~1、2週間で慣れることが多いです。
- 歯の動き方には個人差があります。そのため、予想された治療期間が延長する可能性があります。
- 装置の使用状況、顎間ゴムの使用状況、定期的な通院等、矯正治療には患者さんの協力が非常に重要であり、それらが治療結果や治療期間に影響します。
- 治療中は、装置が付いているため歯が磨きにくくなります。虫歯や歯周病のリスクが高まりますので、丁寧に磨いたり、定期的なメンテナンスを受けることが重要です。
また、歯が動くと隠れていた虫歯が見えるようになることもあります。 - 歯を動かすことにより歯根が吸収して短くなることがあります。また、歯ぐきが痩せて下がることがあります。
- ごくまれに歯が骨と癒着していて歯が動かないことがあります。
- ごくまれに歯を動かすことで神経が障害を受けて壊死することがあります。
- 治療途中に金属等のアレルギー症状が出ることがあります。
- 治療中に「顎関節で音が鳴る、顎が痛い、口が開けにくい」などの顎関節症状が出ることがあります。
- さまざまな問題により、当初予定した治療計画を変更する可能性があります。
- 歯の形を修正したり、噛み合わせの微調整を行う可能性があります。
- 矯正装置を誤飲する可能性があります。
- 装置を外す時に、エナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、被せ物(補綴物)の一部が破損する可能性があります。
- 装置が外れた後、保定装置を指示通り使用しないと後戻りが生じる可能性が高くなります。
- 装置が外れた後、現在の噛み合わせに合った状態の被せ物(補綴物)や虫歯の治療(修復物)などをやり直す可能性があります。
- 顎の成長発育により噛み合わせや歯並びが変化する可能性があります。
- 治療後に親知らずが生えて、凸凹が生じる可能性があります。
加齢や歯周病等により歯を支えている骨が痩せると噛み合わせや歯並びが変化することがあります。その場合、再治療等が必要になることがあります。 - 矯正歯科治療は、一度始めると元の状態に戻すことは難しくなります。
未承認医療機器の使用について
●未承認医薬品等の使用・国内の承認医薬品等の有無について
(未承認医薬品等の使用)
当院で使用していますマウスピース型カスタムメイド矯正装置(製品名:インビザライン®)は、日本国薬機法上の医療機器として認証・承認を得ていない装置であり、日本国歯科技工士法上の矯正装置にも該当しません。そのため、万が一海外カスタムメイド矯正装置使用中に違和感等ございましたら、すぐに当院までご連絡をお願いします。
装置は、日本で歯科医師・歯科技工士が製作するのではなく、海外の工場でロボットにより製作されます。カスタムメイドの矯正装置であり、既製品ではないため(市場流通性がありません)、薬機法の対象となりません。薬機法の対象外であるため、医薬品副作用被害救済制度の対象とならない場合があります。その点ご了承ください。
(国内の承認医薬品等の有無)
マウスピース型カスタムメイド矯正装置のメーカーは国内外に多数あります。インビザライン®以外に、日本国で承認を得ている矯正装置を用いた治療法が存在します。
※上記の趣旨をご承知の上、使用を希望される場合には同意書の記載が必要となります。
●入手経路について
当院が使用するマウスピース型カスタムメイド矯正装置(製品名:インビザライン®)は、米国アライン・テクノロジー社の製品です。当院はインビザライン®を用いた治療システムを、米国アライン・テクノロジー社のグループ会社である「アライン・テクノロジー・ジャパン株式会社」より入手しています。
●諸外国における安全性等の情報
インビザライン®は、1998年にFDA(米国食品医薬品局)により医療機器として認証を受けていて、これまでに治療を受けた患者さんは、世界で520万人(2018年1月時点)に上りますが、重大な副作用の報告はありません。ご不明点等ございましたら一度ご相談ください。